Chromeアプリ「Kronymous」でTorに接続します。
はじめに
組織管理のPCでは、Torのインストールが制限されていることがあります。
Chromeアプリ「Kronymous」を使うと、そういった環境でもTorを使用できる可能性が高いです。
ということで、Chromeのアプリ「Kronymous」を使ってTorに接続してみます。
しかし、Chromeアプリは段階的にサポートが終了しているので、この方法も近い未来使えなくなってしまうかもしれない。
gigazine.net
「Kronymous」について
「Kronymous」はChrome上でネイティブコードを実行する機能「Portable Native Client (PNaCl)」を使ってTorプロキシとして動作する模様。
制作者の「Deepankar Tyagi」は現在Googleで働いており、「Kronymous」は学生時代に作ったものらしい。
「Kronymous」の公式サイト
https://deepankar.io/kronymous
手順
アプリ「Kronymous」のインストールと起動
1. インストール
Chromeウェブストアから「Kronymous」をインストールします。
2. 起動/設定
「chrome://apps」から「Kronymous」を起動します。
コンソールが開くので「START TOR PROXY」を実行します。
※「Bootstrapped 100%: Done」と表示されたら起動完了
「SETTINGS」から設定変更できます。
注意点
- 「Kronymous」はプロキシサーバとして動作するので使用中は常に起動しておくこと
- 設定画面を開いた場合、再度「START TOR PROXY」の実行が必要
- 起動が不安定な場合は「RESTART TOR PROXY」を何度か行うと起動できる
プロキシ利用設定
Kronymousは「socks5://127.0.0.1:9999」でサービスを提供するので、このプロキシを通るように設定します。
プロキシ設定は「Proxy Helper」などの拡張機能で設定した方が良いようです。
OS標準機能で設定するとDNS通信がTor経由とならず、.onionサイトに接続できないっぽい。
(→送信元IPの隠匿目的ならOS標準機能での設定で問題ない)
この理由ですが、socks5の前身socks4ではProxy側でのDNS解決をサポートしておらず、デバイス側でのDNS解決しかできなかったそうです。socks5からはProxy側でもDNSを解決できるようになったようですが、OS標準機能のプロキシ設定だとそのように構成されないのだと思います。