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とあるITエンジニアの備忘録

FortiGateの「Web管理画面」と「SSL-VPNポータル」のトップページに違いはあるか?



FortiGateの「Web管理画面」と「SSL-VPNポータル」はいずれもHTTPSでサービスが提供されています。

異なるTCPポートでサービスを提供する必要がありますが、以下のような共通点もあるので、それぞのトップページに違いがあるか気になって調べてみた。

  • HTTPSでサービスが提供される
  • トップページにID/パスワードを入力するフォームが存在する

検証環境の構築

検証環境は、Azure VMでFortigateの仮想マシンを作成して利用しました。

  • 環境:FortiGate-VM 7.4.1

FortiGate-VMの構築

AzureのMarket Placeにある「Fortinet FortiGate Next-Generation Firewall」を利用しました。

AzureでのFortiGate-VMの作成方法は以下記事を参照ください。
ライセンスは「Pay as You Go」を選択しています。

tarenagashi.hatenablog.jp

SSL-VPNの設定

FortiGateでSSL-VPNポータルを表示するには、SSL-VPN関連の設定を行う必要があります。
SSL-VPN Settings」と「Firewall PolicyでSSL-VPNユーザを許可するポリシー」の2つをとりあえず設定すれば、SSL-VPNポータルを表示することができます。

設定手順はメーカーサイトを参照ください。
docs.fortinet.com

比較の実施

トップページの見た目の比較

「Web管理画面」と「SSL-VPNポータル」のトップページの見た目を比較しました。
明らかな違いがあります。「SSL-VPNポータル」の方は、「SSL-VPN Portal」と書いてあります。

今回はファームウェア 「Ver 7.4.1」を使用しましたが、「Ver 6.X」だと「SSL-VPNポータル」も緑色が使用されたシンプルな画面なので、「Web管理画面」との違いが分かり難いです。
しかし、「Ver 7.4.1」「Ver 6.X」のいずれの「SSL-VPNポータル」にも、「FortiClientを起動」というボタンが存在するので、そのボタンの有無により容易に「Web管理画面」と「SSV-VPNポータル」の違いを判断することができます。

Web管理画面


SSV-VPNポータル


証明書情報の比較

「Web管理画面」と「SSL-VPNポータル」の証明書情報を比較しました。
証明書のサブジェクトに違いがあります。特にコモンネームが分かり安いです。

「Web管理多面」のデフォルトの証明書のコモンネームは「CN = FortiGate」となっています。
「SSV-VPNポータル」のデフォルトの証明書のコモンネームは「CN = FGTAZRHTXXLQFNE0」というようにシリアル番号になっています。

Web管理画面

Defaultの証明書の識別名は「Fortinet_GUI_Server」、サブジェクトは以下です。

CN = FortiGate
O = Fortinet Ltd.

 

SSV-VPNポータル

Defaultの証明書の識別名は「Fortinet_Factory」、サブジェクトは以下です。

E = support@fortinet.com
CN = FGTAZRHTXXLQFNE0
OU = FortiGate
O = Fortinet
L = Sunnyvale
S = California
C = US

 

結論

FortiGateの「Web管理画面」と「SSL-VPNポータル」のトップページの違いは、以下2点で判別することができます。

  1. 「FortiClientを起動」ボタンの有無
  2. Default証明書のサブジェクト、特にコモンネーム


項目 Web管理画面 SSL-VPNポータル
「FortiClientを起動」ボタンの有無 無し 有り
Default証明書のサブジェクトのコモンネーム CN = FortiGate CN = FGTAZRHTXXLQFNE0
※個体により異なるシリアル番号